Atlassian Data Center へのアップグレード時期の見極め方

はじめに

テクノロジーの世界では常に成長が行われています。チームの規模は大きくなっても、ソフトウェアやハードウェアのソリューションが必ずしもそれに即時対応できるとは限りません。Atlassian のサーバー ベースの製品群は規模の変化に対応できますが、時にホスト サーバーの限界を超えることがあります。チームによる Atlassian 製品の使用頻度が高まると、サーバーが停止したり、パフォーマンスが低下したり中断することがあります。

単一サーバーまたはアプリケーション群の展開ではチームの急激な成長に対応できません。そこで Atlassian 製品の Data Center 版の登場です。Atlassian Data Center は、Atlassian Server では対応しきれなくなったお客様のための Atlassian 製品オプションです。

Data Center 版には規模の変化に応じて機能するために必要なインフラと性能が備わっています。Data Center 版へのアップグレードによる恩恵を受けるには、組織で Server 版から Data Center 版に切り替える際の臨界点がどの辺りにあるかを見極め、この変更によって Atlassian 製品のパフォーマンス、安定性、および拡張性がどの程度向上するかを把握する必要があります。

Atlassian Data Center とは

Atlassian Data Center は Atlassian Server 製品と同じ機能を持ちつつ、大規模な組織に対応するための性能を備えた自己管理型製品です。主な違いは、Server 版が単一ノードで動作するのに対し、Data Center 版は複数のノードで動作する点です。また、Data Center 版は Atlassian アプリケーションのアクティブ/アクティブ構成クラスタリングを実現する唯一の方法です。

Data Center 版は Jira Software、Confluence、Bitbucket、Jira Service Desk、および Crowd で利用可能です。これらのツールは、負荷分散や冗長化などの目的で複数のサーバーにアプリケーションをホストすることで高い拡張性、パフォーマンス、および安定性を得られます。

引用元 : https://ja.confluence.atlassian.com/enterprise/scaling-with-atlassian-data-center-895912481.html

Atlassian Data Center の利点

企業が Data Center 版を選択する最大の理由が高可用性にあることはほぼ間違いないでしょう。Data Center 版のクラスター構造のおかげで、ノード間でトラフィックを均等に分散したり、目的のトラフィックを特定のノードに送信したりすることですべてのユーザーが中断なくアクセスできる状態になります。

複数ノード構成によって高可用性が得られ、1 つのノードに障害が発生した場合にロード バランサーが稼働中の他のノードにトラフィックを送信します。計画的な停止か予期しない停止かにかかわらず、アプリケーション ノードが停止している場合でもシステムは稼働し続けます。この回復機能のおかげでダウンタイムの可能性が著しく減少します。

ミッション クリティカルなアプリケーションでは、ダウンタイムは大きな損失となります。生産性が損なわれるだけでなく、チームがシステムをオンライン状態に戻そうと躍起になっている間に機会費用および IT 費用も発生します。1,000 人の開発者がたったの 1 時間作業停止を強いられた場合、その損失は何万ドルにも達する可能性があります。

ダウンタイムの減少に加えて、Data Center 版はチームの急速な拡大に対応し、大規模なチームでもパフォーマンスを向上させることができます。Data Center 版のその他の利点として、同時接続ユーザー数の増加、処理能力の向上、アップグレード時も稼働状態が可能であること、レポジトリの同期などがあります。

# 01

同時接続ユーザーの飛躍的な増加

アクティブ/アクティブ構成のクラスター セットアップでは作業負荷が分散されるため、各ノードが同時接続ユーザーを処理するための性能を向上させることができます。

# 02

規模に応じたパフォーマンス

Data Center 版では、負荷に対処するためにクラスターにサーバーを追加することで処理性能の向上を図ることができます。

# 03

アップグレード時の稼働停止なし

Data Center 版では稼働停止することなしにアップグレードを実行できます。各ノードはクラスターから取り出され、個々にアップグレードされます。

# 04

Bitbucket でのスマート ミラーリング

Data Center 版の Bitbucket では、パフォーマンスを低下させることなく複数のレポジトリを常に同期させることができます。

アップグレード時期の判断

Server 版から Data Center 版にアップグレードするタイミングはどうやって見極めればよいでしょうか? 考慮すべき要因は多岐にわたり、組織によって異なります。Atlassian は規模に関する参考資料を提供していますが、利用者自身が組織のニーズを査定して臨界点に達したかどうかを判断する必要があります。

# 01

ユーザー数

毎日 Atlassian アプリケーションにアクセスするユーザーは何人いますか? この数は増加傾向にありますか? Data Center 版はチームの規模の変化に対応できます。

# 02

パフォーマンス

チームが同時にオンラインで接続し、API 呼び出しやクエリなどのジョブを実行するとパフォーマンスは低下しますか? Data Center クラスターではピーク時もパフォーマンスは維持されます。

# 03

ダウンタイム

サーバーがクラッシュした場合にチームの作業に影響が出ますか? チームのツールがミッション クリティカルになると、ダウンタイムを発生させないことが最優先事項になります。小規模の稼働停止でも生産性と収益に打撃を与えるためです。Data Center 版では冗長性が確保されるため、サーバーに障害が発生してもチームには影響を与えません。

# 04

管理

サーバー管理に多くの時間を費やしていますか? Data Center 版の管理ツールを使用すると、最適なパフォーマンスを維持し、ダウンタイムの発生を防ぎ、チームの規模の拡大を管理するなどのサーバー管理作業を簡単に行えます。

実装の手順

Data Center 版のインストール作業は単純ではありません。Data Center 版の導入を成功させるには、組織のニーズと既存のシステムを考慮し、緻密な計画と準備を行った上での設計が必要です。査定、評価、およびテストを系統的に行うことで、Data Center 版を利用者の環境でどのように活用し、組織の具体的なニーズに応えることができるかを判断できます。

Data Center 版の導入を成功させるため、以下の 5 つのステップに従うことをお勧めします。

# 01

Data Center 版導入の目的に向けてチームを調整

移行の具体的な理由を評価して確定し、Data Center 版への移行で影響を受ける個人や関係者に主目的と評価基準を伝えることが重要です。移行による業務上、機能上、パフォーマンス上の目標を関係者間できちんとすり合わせておくことで、展開プロセスを円滑に行えます。

# 02

既存のシステムの見直しと最適化

Data Center 版の性能を最大限活用するため、現在のサーバー インストールを見直して最適化し、パフォーマンス上の障害を可能な限り排除しておくことが重要です。たとえば、最適ではない構成や使用方法によりサーバー アプリケーションでパフォーマンス上の問題が発生している場合、Data Center 版の展開後も問題が発生したり、悪化したりする可能性があります。

# 03

既存のサーバー アプリケーションの性能評価

現在のシステムの機能およびパフォーマンス指標を記録しておき、Data Center 版への移行によって改善される数値を測定し、元の測定値と比較できるようにします。

# 04

現行のプロセスを文書化

異なるアプリケーション インスタンス間でのプロセスを文書化して見直し、Data Center 版向けのプロセスとして 1 つにまとめる必要があります。これにより Data Center 版の展開で使用する構成オプションを設定し、Data Center 版の導入によるプロセスの変更を理解し、展開後に発生した問題が新しいものか既に存在していたものかを判断できます。

# 05

Data Center 環境を検証して実稼働環境に展開

機能テスト、統合テスト、およびパフォーマンス テストを反復的に行うことで、予想されることを理解し、日々の操作の中でシステムがどの程度良好に稼働するかを予測するためのデータを得られます。テスト段階の結果に基づいて、Data Center 版を実稼働環境に展開しても問題ないかを判断します。不安がある場合は、欠陥や不備を特定するために反復テストに戻ることが大切です。

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