サービスとしての DevOps : 良い点、悪い点、厄介な点

2020-04-23 (Thu)  •  By 伊藤  •  活用のヒント  •  DevOps

今回の記事は、ゴーツーグループ ブログ英語版「DevOps as a Service: The Good, Bad, and Ugly 」の弊社翻訳版です。原文と差異がある場合は、原文の内容が優先されます。

クラウドが主流となっていく中で、ビジネス コンピューティングのほぼあらゆる面をサービスに転換して企業で活用できます。「サービスとしての DevOps」とは、ビルド、テスト、および展開の各プロセスで使用されていたインフラとツールをクラウドに移行し、実質的に DevOps 自体を管理型クラウド サービスに転換することを意味します。このブログ記事では、こうした転換が組織にとって何を意味するかを良い点、悪い点、厄介な点を挙げて説明します。

クラウドでの DevOps : 革新的な変化がどのように起こっているか

基本的に、DevOps とは生産性と効率性を高めるためにソフトウェア デリバリー ライフサイクル全体を合理化することです。クラウド技術とサービスはコードを通じてビルド、管理、およびプロビジョニングのプロセスを自動化するための一元管理型プラットフォームを提供し、人為的ミスの可能性を排除してソフトウェア デリバリーの速度を上げるために反復可能なプロセスの作成を可能にします。このため、DevOps とクラウド技術およびサービスとの親和性は非常に良好です。DORA の 2019 年の「State of DevOps」報告書内の研究において、クラウドの採用と DevOps の成功との間に明確な因果関係が見いだされたことは偶然ではありません。さらに、クラウドでは安定した DevOps プロセスの管理と制御を一元的に行えます。その他の利点として、クラウドはユーザーが必要に応じて調整を行えるよう柔軟性を残しつつ、リソースの追跡を簡単に行えるようにしています。

しかしながら、クラウドで DevOps を活用することに伴うメリットは自動的に発生するわけではありません。目的を達成し、陥りがちな落とし穴を避けるためのよく練られた戦略と計画が必要です。多くの組織が、DevOps をサービスとして提供している企業にプロジェクト当初から協力を依頼し、その専門技術を活用しています。

サービスとしての DevOps : 良い点

他の事例と同じく、この手法の重要な利点の 1 つとして、業界をまたがって多数のプロジェクトに関わってきた DevOps経験豊富なパートナーの協力を得られることが挙げられます。もっとも効率的な開発手法をすぐに利用できるため、一から開始する必要がありません。これにより開発フレームワーク、継続的監視、およびテスティングの高速化を図ることができ、手間と時間を省くとともに柔軟性の向上にもつながります。また、専門のサードパーティ プロバイダーから指導を受けることにより、社内チームは新しい DevOps ツールとシステムを習得し、潜在的な問題点や落とし穴を見極めて大損害につながる過ちを回避することができます。

サービスとしての DevOps : 悪い点

DevOps は広範かつあいまいな概念です。DevOps は独立した IT 機能というよりも、IT サービスのデリバリー方法に関するものです。そのため、サードパーティ プロバイダーに作業を依頼すること自体に困難が伴う場合があります。最初に直面する問題として、「社内で DevOps を採用していない組織が単純に DevOps のインフラを社外のパートナーに引き渡すことで戦略的かつ戦術的な利点を享受できるのか」という点があります。どちらとも言えない、というのがその答えです。DevOps は広範な実践事例から成り、その中には独立した状態でこそ価値が高まるものもあります。しかし、そのようなケースではビジネス上の利点は限定的です。組織が DevOps を最大限に活用するには、社内での文化改革が必要不可欠です。DevOps の遂行にはツールと実践が欠かせませんが、転換を成功させるにはまず組織内で従来の縦割り型の作業手法を根本から変え、官僚制という障壁を取り除くことから始める必要があります。

専門家の中には、サードパーティ プロバイダーに完全には引き渡すことのできない面があると考える人もいます。DevOps を成功させるには、 異種の事業体どうしの緊密なつながりが必要です。社内チームは引き続き複雑な統合とワークフローのオーケストレーションに対処する必要があります。また、特に規制の多い業界ではセキュリティ上の問題への対処も複雑です。クラウド サービスを使用することにより、企業と DevOps サービス プロバイダーとの間のトランスポート層が不必要にリスクにさらされ、中間者攻撃やその他のなりすましの被害に遭う可能性が生じます。

サービスとしての DevOps : 厄介な点

このモデルの厄介な点は、この概念に対する無知から生じる混乱と曖昧さです。細々とした内容が多く、しかも言外の意味も存在します。

そのため、解決しようとしている問題が具体的にどのようなものであるかを理解し、最終目標に沿った形でパートナー契約を定めることが重要です。達成しようとしている目標に対して双方が合意した上でのパートナーシップである必要があります。パートナー契約が明確に定義されていないと、成功に必要な方策やツールが整っていても失敗に終わる可能性があります。逆に、最終目標が明確に定義されていれば、途上で起こる不測の事態を乗り越えることができます。

DevOps の利点を活かしたいと思っているがまだ試していない組織にとって、経験豊富な DevOps サービス プロバイダーとの連携は当然検討に値します。適切な管理サービス プロバイダーを選定することで、クラウドのあらゆる利点を活用しつつ社内リソースを最適に使用することができます。しかし、熟慮せずに進めた場合、最悪の事態が発生する可能性があります。

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