シンプルな CRM を Business Process Studio for Jira で作成する方法

2019-03-18 (Mon)  •  By 伊藤  •  活用のヒント  •  Business Process Studio for Jira CRM JIRA

今回の記事は、スペインのアトラシアン パートナー Sistel 社の José León 氏のブログ記事「How to Create a Simple CRM with Business Process Studio for Jira 」の弊社翻訳版です。原文と差異がある場合は、原文の内容が優先されます。

今回の記事では、Jira 用アプリ (アドオン) である Sistel Business Process Studio for Jira を使用するとシンプルな CRM をいかに簡単に作成できるのかについて説明します。Jira の管理やいかなる種類のプログラミングの知識も必要ありません。

最終結果

チュートリアルを開始するにあたり、手順に従うと得られる結果を先にお見せします。

完成するのは、すべての CRM 営業案件がそのステータスごとに分類されたカンバン ボードです。そこには関連する情報や次に取るべきアクションなどが表示されています。

プロセスを定義する

行うべきことは、営業案件を管理するためのプロセスを定義することです。

プロセスを作成する

プロセスとは、トランジションで接続された一連のステータスのことです。ユーザーはあるステータスから他のステータスに遷移できます。

新しいプロセスを作成するには、[Process Explorer (プロセス エクスプローラー)] ペインの [Processes (プロセス)] ノードを右クリックし、”New Process (新しいプロセス)” オプションを選択します。

新しいプロセスが追加されます。それをクリックすることでそのプロパティを [Property Inspector (プロパティ インスペクター)] ペインで変更できます。例として、名前とアイコンを以下のとおり変更してみましょう。

[Name (名前)] プロパティの値を “Opportunity (営業案件)” に変更します。そして [Icon (アイコン)] プロパティの三点リーダー (…) ボタンをクリックしてドル記号画像を選択します。

ワークフローを定義する

ワークフローを定義するには、[Workflow Designer (ワークフロー デザイナー)] ペインを使用します。このビジュアル デザイナーを使用することで、そのプロセスに必要なすべてのステータスを追加したり、それらステータスをトランジションで接続したりできます。

新しいステータスを追加するには、デザイン エリアを右クリックし、”New Status (新しいステータス)” オプションを選択します。

新しいステータスの名前として “Qualification (見込み評価)” と入力します。

同様の操作を以下の名前で繰り返します。

  • Needs Analysis (ニーズ分析)
  • Proposal (提案)
  • Negotiation (ネゴシエーション)
  • Closed Won (終了 – 受注)
  • Closed Lost (終了 – 失注)

Jira では、各ステータスは特定のカテゴリに属しています。それらは、”To Do”、”In Progress (進行中)” および “Done (完了)” です。これにより、後でそのカテゴリを基に検索できます。[Property Inspector (プロパティ インスペクター)] ペインを使用して [Category (カテゴリ)] プロパティを設定することでこのカテゴリを変更できます。

今回のプロセスでは、各ステータスのカテゴリを以下のテーブルのとおりに設定します。

ステータスカテゴリ
Qualification (見込み評価)To Do
Needs Analysis (ニーズ分析)In Progress (進行中)
Proposal (提案)In Progress (進行中)
Negotiation (ネゴシエーション)In Progress (進行中)
Closed Won (終了 – 受注)Done (完了)
Closed Lost (終了 – 失注)Done (完了)

トランジションを追加する

トランジションを定義することで、プロセスのユーザーはあるステータスから他のステータスに移動に移動できます。また、[Workflow Designer (ワークフロー デザイナー)] ペインを使用してリンクを作成することでステータス間のトランジションを作成できます。

2 つのステータス間のトランジションを作成するには、ステータス上にマウスを移動します。すると 8 つの白い丸が表示されます。これらの白い丸は接続ポイントです。いずれかをクリックし、他のステータスの接続ポイントにドラッグ アンド ドロップすることでトランジションが作成されます。

既定では、すべてのトランジションに既定の名前が付いています。したがって、それらを適切に変更する必要があります。通常、対象となるステータスにちなんだ名前を付けます。これにより、ユーザーはそのトランジションを使用することでステータスがどのように変更されるのかを把握できます。

[Workflow Designer (ワークフロー デザイナー)] ペインを使用してトランジションを作成し、ワークフローを以下の図のようにします。

フィールドを追加する

ユーザーがプロセスをあるステータスから他のステータスにトランジションする際、フィールドを使用することでユーザーから情報を収集できます。新しいフィールドを作成するには、[Fields (フィールド)] ノードを右クリックし、”New Field (新しいフィールド)” オプションを使用します。

次の画面では、作成するフィールドの種類を選択します。

“数値フィールド” オプションを選択し、[保存] をクリックします。”Field1″ という名前で新しいフィールドが作成されます。[Property Inspector (プロパティ インスペクター)] ペインを使用して名前を “Amount (金額)” に変更します。

他のフィールドを作成しましょう。今回は “選択リスト (単一選択)” オプションを使用します。このフィールドに “Type (種類)” と名前を付けます。次に、[Property Inspector (プロパティ インスペクター)] ペインを使用して [Options (オプション)] プロパティを編集します。[Workflow Designer (ワークフロー デザイナー)] ペインの下にプロパティ エディターが表示されます。プロパティ エディターを使用してオプションを追加します。ユーザーがこのフィールドをクリックした際、これらオプションから選択することになります。以下の図のとおりになります。

同じ操作を繰り返します。最終的には、プロセスには以下のフィールドが追加されます。

フィールド種類オプション
Amount (金額)数値フィールド
Type (種類)選択リスト (単一選択)
  • Existing Business (既存顧客)
  • New Business (新規顧客)
Probability (%) (受注確度)数値フィールド
Loss reason (失注要因)選択リスト (単一選択)
  • Lost to competitor (他社決定)
  • No budget / Lost funding (予算なし/資金調達できず)
  • No decision / Non-responsive (決定せず/回答なし)
  • Price (価格)
  • Other (その他)
Next Step (次のステップ)テキスト フィールド (1 行)
Lead Source (リード ソース)選択リスト (単一選択)
  • Advertisment (広告)
  • Customer Event (顧客イベント)
  • Employee Referral (社員紹介)
  • Google Adwords
  • Other (その他)
  • Partner (パートナー)
  • Purchased List (購入したリスト)
  • Trade Show (トレード ショー)
  • Webinar (ウェビナー)
  • Website (Web サイト)

画面をデザインする

次に、ユーザーが新しい営業案件を作成/編集する際に使用する画面をデザインします。それを行うためには、[Screens (画面)] ノードを展開します。そこには、プロセスを作成した際に追加された既定の画面が含まれています。”Opportunity screen (営業案件画面)”など、それをもっとわかりやすいものに名前を変更できます。

ユーザーに対して 2 種類のタブにグループ分けされたデータを表示させたいため、既存のタブの名前を “Field Tab (フィールド タブ)” から “General (全般)” に変更します。それを行うには、画面デザイナー上でタブをクリックします。”Property Inspector (プロパティ インスペクター)” 上にそのプロパティが表示されます。次に新しいタブを作成します。[Screen Designer (画面デザイナー)] ペインのタブ セクションを右クリックします。”New Screen Tab (新しい画面タブ)” オプションを選択します。新しいタブの名前の入力を促されます。新しいタブの名前として “Additional Information (追加情報)” と入力します。

今回のチュートリアルで不要ないくつかのフィールドを削除します。以下のフィールドを選択し、ツールバー上の “Delete (削除)” オプションを使用します。

  • Security Level (セキュリティ レベル)
  • Description (説明)
  • Priority (優先度)
  • Labels (ラベル)
  • Time Tracking (時間管理)

[General (全般)] タブに必要なフィールドを追加します。フィールドを [Process Explorer (プロセス エクスプローラー)] ペインから [Screen Designer (画面デザイナー)] ペインにドラッグします。以下のフィールドをドラッグします。

  • Amount (金額)
  • Type (種類)
  • Probability (%) (受注確度)
  • Loss Reason (失注要因)

[Additional Information (追加情報)] タブに切り替え、以下のフィールドをドラッグします。

  • Next Step (次のステップ)
  • Lead Source (リード ソース)

また、汎用フィールドの [Description (説明)] フィールドを追加するために、右クリックして “New Screen Field (新しい画面フィールド)” オプションを選択します。フィールドの選択画面が表示されます。[Description (説明)] フィールドを選択し、[Save (保存)] ボタンをクリックします。

プロセスを配置する

プロセスの設計が完了したら、それを使用するために配置する必要があります。プロセスはプロジェクトに配置します。

プロジェクトを作成する

今回設計したプロセスを課題に実装するには、プロジェクトが必要です。既存の任意のプロジェクトを使用したり、新規に作成したりできます。プロジェクトの準備が完了したら実装を行います (チュートリアル ビデオでは新しいプロジェクト CRM を作成しています)。

実装する

プロジェクトを新規作成する、または既存のプロジェクトを選択したら、ツールバー上のドロップダウンからそのプロジェクトを選択します。

次に [Deploy (実装)] ボタンをクリックします。ウィザードに従って設定を行います。設定が完了したら、Business Process Studio for Jira を使用して時間を手間を掛けずに作成した、新品の CRM システムに営業案件を入力できます。

プロセスを使用する

営業案件を作成する

実装が完了した時点でそのプロセスを利用開始できます。そのためには、課題タイプ “Opportunity (営業案件)” の課題を作成する必要があります。この課題タイプはプロセスを実装したプロジェクトで利用可能です。今回のチュートリアルでは、プロジェクト CRM を使用しています。Jira の [作成] ボタンをクリックすると、以下のような画面が表示されます。

お分かりのとおり、この画面は、[Screen Designer (画面デザイナー)] ペインで設計したものです。2 種類のタブ、ならびに先ほど指定したフィールドが表示されており、登録とフォローを行いたい営業案件に関する情報を入力できるようになっています。

営業案件をカンバン ボードで表示する

営業案件を作成したら、それらを表示/管理する最適な方法はカンバン ボードを使用することです。チュートリアル ビデオでは、プロジェクト CRM を使用してこの種類のボードを作成する方法が説明されています。また、そのボードをカスタマイズしてプロセスのすべてのステータスを表示する方法、結果を出すために各カードにフィールドを含める方法など、今回のチュートリアルの冒頭で述べていることも説明しています。

営業案件をあるステータスから他のステータスに遷移する方法は簡単です。ワークフローがその操作を許可している範囲でドラッグ アンド ドロップするだけです。

結論

今回のチュートリアルでは、あなたのビジネス案件を管理するために、Business Process Studio for Jira を使用してプロセスを定義/実装/操作する方法について学びました。営業案件の取り扱い方法を管理するためのワークフローを視覚的に開発するために [Workflow Designer (ワークフロー デザイナー)] ペインを使用しました。 営業案件に関する方法を入力するのに必要なすべてのフィールドを追加し、営業案件を作成/編集する際に使用する画面を設計するために [Screen Designer (画面デザイナー)] ペインを使用しました。最後にプロセスを実装/使用する方法について学びました。また、これらはすべて Jira の管理に関する予備知識がなくとも行えます。

Business Process Studio for Jira をお試しください。アトラシアン マーケットプレイスの以下のリンクを参照してください。

詳細については、お気軽に弊社にお問い合わせください。


Related Articles

お気軽にお問い合わせください

お問い合わせ